喘息はこどもの病気というイメージがある方も多いと思いますが、おとなになってから発症するケースもあります。喘息とは、気道に炎症が生じ、咳が続く状態のことです。
おとなになって初めて発症する「成人発症喘息」はおとなの喘息全体の70~80%を占めるというデータもあるため、こどもだけではなくおとなになってから喘息を発症するケースが多いことがわかります。20代以降になってから 喘息を発症する人が増えています。
激しい咳、たん、喘鳴(ぜんめい):気道が狭まり呼吸が苦しくなる。
呼吸困難:短時間でも息切れや息苦しさを覚える。
花粉やハウスダストなどのアレルギー以外でも、喘息の発症のきっかけになるものはあります。最も注意したいのは気道の炎症を引き起こす風邪やインフルエンザなどの感染症です。風邪の後で咳がなかなか治まらない、運動をすると息苦しい、早朝や夜間に咳き込むような症状が続く場合は呼吸器内科を受診してみてください。
喘息の症状である咳やたんは風邪症状と似ているため、軽症のうちは放置されがちですが、適切な治療を行わないと症状がどんどん悪化していきます。
喘息の主な治療は、吸入ステロイド薬による治療です。軽症から重症まで、年齢にかかわらず、吸入ステロイド薬による治療を行います。継続して治療することにより、ステロイドが気管支の炎症を鎮め、喘息の症状を出にくくします。