廃棄物処理法(法)では、廃棄物の処理を業として行う場合には、原則として「廃棄物処理業」の許可が必要となります。

ただし、例外として、ⅰ)新聞などの古紙、 ⅱ)古着などの古繊維、ⅲ)アルミ缶な鉄くず、および ⅳ)空き瓶類の4品目については、廃棄物であっても、リサイクルを前提とした処理である限りは処理業の許可は不要とされています。(法第7条1項、第14条1項他)

法では「専(もっぱら)ら再生利用の目的となる一般(産業)廃棄物のみの収集又は運搬を業として行う者」については処理業の許可が不要と規定されていることから、これらの4品目は「専ら物」と呼ばれています。

この背景には、法の制定時(1975年)に、すでに「専ら物」の資源回収や再生利用を生業とする回収業者やリサイクル業者によるリサイクルルートがあり、こうした既存のルートに対して、廃棄物処理業の対象とするのは得策ではないとの判断があったものと考えられます。

ただし、「専ら物」といえども、有償売却されない限り、廃棄物であることには変わりはなく、たとえば、産業廃棄物にあたる「専ら物」のリサイクルを他人に委ねる場合には、委託契約書が必要となり、排出事業者責任も免れるものではないことに注意が必要です。