地球は太陽からの熱により温められています。

一方で、地球からも赤外線などの形態で熱が宇宙に放出されていますが、その際に放出される熱の一部を再度吸収し、地表から熱が逃げ過ぎないようにしているのが、大気中に含まれる「温室効果ガス」です。

温室効果ガスには、大気中の水蒸気のほか二酸化炭素,メタンなどがあり、もし大気中の温室効果ガスがなければ、地球は約-19度に冷え切ってしまうといわれています。

しかし、近年、社会経済活動の活発化に伴い、二酸化炭素などの温室効果ガスが人為的に大量に排出されて大気中の濃度が高まり、熱の吸収が増えた結果、地球の気温が上昇し始めています。

これが「地球温暖化」であり、地球規模の気候変動を引き起こすとされています。

二酸化炭素は人為的な温室効果ガスの代表ですが、産業革命前の大気中の二酸化炭素濃度は約280ppmであったのに対し、石油や石炭など化石燃料の大量消費等にともなって、現在では約410ppmと200年余りで約1.5倍に増加しています。

このままだと「地球温暖化」の進行により今世紀末には地球の平均気温が約4度上昇すると試算されており、異常気象や海水面の上昇、生態系の変化など、我々の生活環境のみならず地球環境全体への深刻な影響が懸念されています。

地球が長い時間をかけて育んできたこの環境を、人類がわずかな期間で壊してしまうということであり、これを食い止め後世に良好な環境を引き継ぐことは、現在の我々に課せられた最大の宿題といえるでしょう。