夏、真っ盛りの中、ひと雨降って気温を下げて欲しいところですが、記事を書くにあたり、雨の呼び方にはいろいろあることが分かり調べてみました。日本語には雨に関する呼び名が数百種類あるそうです。みなさんは梅雨の語源はご存じでしょうか?日本語の情緒溢れる雨の呼び名をいくつかご紹介させていただきます。

梅雨(つゆ)
梅雨(つゆ)の語源は当初、中国から伝わった梅雨(ばいう)という言葉ですが、もともとは雨が多く黴(かび)が生えやすい時期なので、黴雨(ばいう)と呼ばれていたそうです。この時期、旬の梅に同音でもある梅に代えられたという説があります。また梅雨(ばいう)をつゆと読むようになったのは江戸時代頃からだそうで、いくつかの説から、まず、たくさん降る雨が木々に多くの露(つゆ)が付くことからや、梅の実が熟して潰れる時期でもあることから、潰(つ)ゆになったという説があります。


・春時雨(はるしぐれ) 時雨とは、晴れていたかと思うと急に降りだし、やんだかと思うとまた降りだすというように、照り降り定まらない通り雨のこと。
・桜雨(さくらあめ)・春霖(しゅんりん) 晩春にかけて降る長雨のこと。 霖とは“ながあめ”と読みます。おもに三日以上続く雨とのこと。


・翠雨(すいう) 初夏に草木の翠に降る雨、
・喜雨(きう) 日照続きのあとに降る雨、
・瑞雨(ずいう) 穀物の成長を助ける喜ばしい雨
・洗車雨(せんしゃう)・酒涙雨(さいるいう) どちらも七夕に関係しています。


・秋雨(あきさめ) ・秋時雨(あきしぐれ) 春時雨と同じ意味
・秋湿り(あきしめり) ながあめのこと。
・秋驟雨(あきしゅうう) にわか雨など。


・山茶花梅雨(さざんかつゆ) 山茶花の咲く頃の雨で梅雨の時のような雨
・氷雨(ひさめ) 雪が混ざる雨
・寒九の雨(かんくのあめ) 寒の入り頃に降る雨、冬は雨も少ないので冬野菜にとっての恵みの雨。

雨の呼び名の多くは俳句の季語つかわれているようです。まだまだ、たくさんの情緒溢れる呼び方がありますので、興味のある方は調べてみてはいかがでしょうか。