連日気温35℃を超える猛暑により、屋外での現場作業はもちろんですが、冷房を聞かせた室内でも暑さによる体調不良が発生しており、まだまだ暑さ対策に予断を許さない状況です。台風の上陸により一時的に暑さが和らいだ日は見られたものの、本格的な暑さの出口は未だ見えず、9月の残暑は例年以上に厳しくなることが 予想されています。

今回はそんな9月にまつわる出来事についてご紹介いたします。


狂犬病ワクチンの開発者であるフランスの生化学者・細菌学者のルイ・パスツールの命日である9月28日にちなみ、アメリカとイギリスに本部を置く狂犬病予防連盟によって制定された。

狂犬病とは、狂犬病ウイルスを病原体とする人と動物の両方に感染する感染症であり、現在においても未だに多くの国で深刻な健康上の問題となっている。現在日本での狂犬病の発生は認められていないが、野良・愛玩を問わず多数の犬がワクチン接種を受けていないアフリカやアジアなどの地域を中心に発生しており、世界では年間5万人以上の死亡者が発生している。
感染から発症までの潜伏期間は咬まれた部位によってさまざまであるが、一般的には1〜2カ月である。一度発症すると有効な治療法はなく、発熱、頭痛、倦怠感、食欲不振、悪心・嘔吐等からはじまり、錯乱、幻覚症状を伴い、最終的には呼吸停止で死にいたる。
狂犬病は一度発症すれば、致死率はほぼ100%である。
だが近年、日本国内において狂犬病の発生や蔓延を防ぐために義務づけられている予防接種の接種率が減少傾向にある。約70年もの間、国内での発症が確認されていないことから危機意識が低下していることが背景として挙げられる。
しかしながら日本には、狂犬病が発生している地域から多くの人や動物が往来していることや、地理的条件が日本と似ており半世紀以上狂犬病が確認されていなかった台湾でも野生動物への流行が近年確認されたことなどから、日本でも今後狂犬病が発症されないという絶対的な保証はない。これからも日本が、狂犬病の発症しない国であり続けるためには、今後のワクチン接種の運用の見直しとともに、飼い主の1人1人が責任を果たすことがとても重要である。

【参考資料】
栃木県動物愛護指導センター| https://www.douai.pref.tochigi.lg.jp/column20240329_1/
NHK HP | https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240215/k10014357871000.html
日本経済新聞HP | https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE251JW0V20C24A2000000/